寂寥(読み)セキリョウ

デジタル大辞泉 「寂寥」の意味・読み・例文・類語

せき‐りょう〔‐レウ〕【寂×寥】

[名]心が満ち足りず、もの寂しいこと。「寂寥感」
行介は何か淡い―を覚えた」〈山本有三・波〉
[ト・タル][文][形動タリ]ひっそりとしてもの寂しいさま。「寂寥とした冬景色」
[類語]寂寞せきばく索漠さくばく落莫らくばく蕭然しょうぜん蕭蕭しょうしょう蕭条しょうじょう蕭殺しょうさつ寥寥りょうりょう寂しい徒然つれづれ徒然とぜん手持ち無沙汰退屈所在ない持て余す無聊ぶりょうひま手透き手明き用無し閑散開店休業物寂しいさみしいうら寂しいこころ寂しいわびしい人恋しい孤愁人懐かしい物恋しい小寂しい哀感寂寞じゃくまくすがれるうらぶれるさびれるしみじみたそがれ萎靡いび愁いさむざむセンチメンタル落日廃れるうら悲しいしんみりむせぶ哀愁悲愁憂愁物悲しい衰勢物哀れ落ちぶれる物思わしい切ない衰退衰残哀切諦観春愁幽愁秋風索漠愁思秋思愁然衰亡孤独盛者必衰やるせない

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精選版 日本国語大辞典 「寂寥」の意味・読み・例文・類語

せき‐りょう‥レウ【寂寥】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ ) ものさびしいこと。ひっそりしていること。また、そのさま。寂寞。寂寂。じゃくりょう。
    1. [初出の実例]「此地端居翫風景、寂寥人事暫無関」(出典文華秀麗集(818)上・春日大弟雅院〈嵯峨天皇〉)
    2. 「寂寥 セキレウ」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    3. 「爾(し)かく寂寥(セキレウ)ならざる文壇をも猶ほ寂寥(セキレウ)なりと咳(つぶや)ける読書社会の」(出典:如是放語(1898)〈内田魯庵〉)
    4. [その他の文献]〔楚辞‐九歎・惜賢〕

じゃく‐りょう‥レウ【寂寥】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ ) ( 「じゃく」は「寂」の呉昔 ) ものさびしいこと。ひっそりしていること。また、そのさま。せきりょう。
    1. [初出の実例]「貧乏寂寥の身なれば、未だ飡飲の一俵をも与えず」(出典:三国伝記(1407‐46頃か)一)

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普及版 字通 「寂寥」の読み・字形・画数・意味

【寂寥】せきりよう(れう)

さびしく、ものしずか。〔老子二十五〕物りて混し、天地に先だちて生ず。寂たり、寥たり。獨立して改(かは)らず、行して殆(あやふ)からず。以て天下の母と爲るべし。

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