エリウゲナ(読み)えりうげな

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エリウゲナ」の意味・わかりやすい解説

エリウゲナ
Eriugena, Johannes Scotus

[生]810頃.アイルランド
[没]877頃
カロリング・ルネサンスの代表的哲学者,神秘主義者。アルクィンに次ぎパリを訪れ,カルル2世に厚遇される。ゴットシャルク論争のとき書いた『救済予定について』 De praedestinationeは2度の有罪宣告を受けたが,学究生活を続け,偽ディオニュシオスの著書をラテン語に翻訳,これを基礎として『自然の区分について』 De divisione naturaeを著わし,一元論的世界観を完成した。新プラトン主義的な色彩の強い彼の学説は,カトリック的伝統の立場からたびたび疑惑を招いたが,その著作はきわめてすぐれた形而上学的体系をもち,神秘家に大きな影響を与え,またボエチウスや『ヨハネによる福音書』などの注釈も著わして,スコラ学的方法論の基礎を築いた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エリウゲナ」の意味・わかりやすい解説

エリウゲナ
えりうげな

スコトゥス・エリウゲナ

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例