ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルフ」の意味・わかりやすい解説
オルフ
Orff, Carl
[没]1982.3.29. ミュンヘン
ドイツの作曲家,指揮者,音楽教育家。 1914年ミュンヘン音楽院卒業,ドイツ各地で指揮活動をし,21年 H.カミンスキーに師事,その影響でルネサンスやバロックの音楽に興味をもつ。 24年,ギュンター学校創設に助力し,J.ダルクローズの教育路線によって 35年まで教鞭をとる。このときの経験をもとにして,音楽教育用の"Schulwerk"を出版。 37年代表作の一つ『カルミナ・ブラナ』を作曲し独自の作風を確立,43年『カトゥーリ・カルミナ』,その後『アンチゴネ』『アフロディテの勝利』などギリシア悲劇を題材とした作品が多い。オルフの作風はリズムを重視し,打楽器を多く用い,そのうえに単純明快なユニゾンや5度の反復的旋律を用いて力強い原始的な効果をあげている。 50~60年はミュンヘン音楽大学で教鞭をとった。 59年連邦功績章受章。 62年夫妻で来日,日本の学校音楽教育にも影響を与えた。
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