日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーフス」の意味・わかりやすい解説
オーフス
おーふす
Århus
デンマーク、ユトランド半島東岸の都市。コペンハーゲンに次ぐ同国第二の都市で、人口28万8837(2002)。オーフス川の河口に位置し、地名は古デンマーク語で河口を意味するarosに由来する。900年ごろすでに国内の他地方やノルウェーと結ぶ交易地となった。948年には司教座が置かれ、1197年にはオーフス大聖堂(93メートル)が着工された。宗教都市であるとともに商業都市の機能も兼ね備えたユトランドの一中心地となったが、宗教改革や17世紀の戦乱によって荒廃した。19世紀初頭には一寒村にすぎなかったが、1860年代の鉄道敷設と相まって急速に工業化し、ユトランド最大の都市に成長した。現在は、ビール、織物、機械、食品加工などの工業が行われる商工業都市、港湾都市となっている。オーフス大学(1928開校)をはじめとする教育機関が集中する文教都市でもある。
[村井誠人]