カンクン(英語表記)Cancún

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンクン」の意味・わかりやすい解説

カンクン
Cancún

メキシコ南東部,キンタナロー州にある都市,リゾート地区。カリブ海に突き出たユカタン半島の北東岸に位置する。世界的に有名なリゾート地区は長さ 21km,幅 400mの逆 L字形で,高層ホテルや施設が立ち並び,砂浜ヤシサンゴ礁で彩られる。温暖な熱帯性気候で,短い雨季がある。かつてマヤ族の定住地域で,マヤ文明の研究者であるアメリカ合衆国のジョン・ロイド・スティーブンズとイギリスのフレデリック・キャサーウッドによって,1843年にカンクーネ(マヤ語で「虹の向こうの船」の意味)という名で記録された。マヤ族の漁民 100人ほどが住む小さな集落だったが,メキシコ政府の 3年間にわたる現地調査ののち,1970年,リゾート地に選定された。1980年代の建設ブームによって一大リゾートへと発展し,アメリカやヨーロッパなどから多数の観光客が訪れる。ハイウェーで北のプエルトフアレス,南のプエルトモレロスなどの港町,南のトゥルム遺跡,西のチチェン・イツァ遺跡などのマヤ遺跡と結ばれている。カンクン国際空港がある。人口 58万6288(2005)。

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