きんご(読み)キンゴ

デジタル大辞泉 「きんご」の意味・読み・例文・類語

きんご

天正カルタを用いたばくちの一。手札めくり札とを合わせて15、またはそれに最も近い数を勝ちとするもの。

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精選版 日本国語大辞典 「きんご」の意味・読み・例文・類語

きんご

  1. 〘 名詞 〙
  2. カルタ賭博の一つ。天正カルタ四八枚の中から馬四枚、キリ四枚を除いた四〇枚を使って行なうもの。手札をめくり札と合わせて一五の数を最高とする。きんごふだ。
    1. [初出の実例]「それを資本(もとで)に女夫連(めおとづれ)金粉(キンゴ)して遊んだら、面白かろではあるまいか」(出典浄瑠璃壇浦兜軍記(1732)二)
  3. 一五の数をいう博徒仲間の隠語
    1. [初出の実例]「うしろにゐるあきちから取って十六だアなア、きんごなぞ一本くらったが、きんごでは一本だがないじゃてい」(出典:洒落本・呼子鳥(1779)やました八景)
  4. ( 揚げ代が十五匁であった時期に ) 「かこいじょろう(囲女郎)」の異称
    1. [初出の実例]「庭には金吾(キンゴ)長持をはこび、井筒屋に出入やり手迄も、光をかさる桐のとをもらひ」(出典:浮世草子好色一代男(1682)七)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「きんご」の意味・わかりやすい解説

キンゴ
Kingo, Thomas

[生]1634.12.15. スランゲルプ
[没]1703.10.14. オーデンセ
デンマークのバロック詩の頂点をなす詩人主教賛美歌多く,力強い現実感と神秘的なまでに強い信仰心とで今日も魅力を保っている。作品は『心霊歌』 Aandeligt Sjungekor (2巻,1674,81) に収録。彼の編集した『賛美歌集』は現在でも使用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「きんご」の意味・わかりやすい解説

キンゴ
きんご
Thomas Kingo
(1634―1703)

デンマークの詩人、聖職者。デンマークのバロック詩の頂点にたつ詩人で、その詩は賛美歌が主であるが、鋭い現実感とともに神秘的な敬虔(けいけん)性に貫かれていて、力強くまた清新な魅力にあふれている。『心霊歌』2部(1674~81)が代表詩集であるが、自作を多く交えた『賛美歌集』は今日でも教会家庭で広く用いられている。

[山室 静]

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世界大百科事典(旧版)内のきんごの言及

【かぶ】より

…9が最高点で,〈かぶ〉と呼ぶ。なお,同種の遊びの〈きんご〉は,15を最高点とする。骨牌(かるた)【村井 省三】。…

※「きんご」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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