くたくた(読み)クタクタ

デジタル大辞泉 「くたくた」の意味・読み・例文・類語

くた‐くた

[副]
物がよく煮えている音。また、そのさま。ぐつぐつ。ぐたぐた。「くたくた(と)煮える鍋」
疲れたり弱ったりして、力の抜けたさま。また、古くなって張りのなくなったさま。
法師は―と絶え入りて」〈著聞集・一〇〉
細かくなるさま。ずたずた。
「杖の―と折るるほど打ちたれば」〈弁内侍日記
[形動]
疲れたり弱ったりして、力の抜けたさま。「くたくたに疲れる」
古くなって張りがなくなったさま。「着古して、くたくたになった服」
物が煮えて原形をとどめなくなったさま。「くたくたになるまで煮る」
[類語]うんうんふうふうへとへとぐったり奄奄えんえんよれよれげんなりくたっとぐたっとぐたぐたぐだぐだグロッキーばてるへたばるくたばるへばるへこたれる伸びる顎を出す精も根も尽き果てる

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精選版 日本国語大辞典 「くたくた」の意味・読み・例文・類語

くた‐くた

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
    1. 疲れたり、弱ったりして力の抜けたさま、また、着物や紙などが、張りがなくなるさまを表わす語。くだくだ。ぐたぐた。ぐだぐだ。
      1. [初出の実例]「今は練絹のやうに、くたくたと成りたるものを」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一二)
      2. 「一刻も早くくたくたと母の懐の中に崩れ込みたく思った」(出典:格子の眼(1949)〈島尾敏雄〉)
    2. こまかくなるさまを表わす語。ずたずた。こなごな。くだくだ。
      1. [初出の実例]「つゑのくたくたとをるるほどうちたれば」(出典:弁内侍日記(1278頃)建長三年正月一七日)
    3. ものが形を失うほどによく煮えるさま、また、その音を表わす語。ぐつぐつ。ぐたぐた。くだくだ。
      1. [初出の実例]「真綿は繭を曹達でくたくた煮て」(出典:縮図(1941)〈徳田秋声〉素描)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「何やらクタクタの袴を借りて来てくれた」(出典:新世帯(1908)〈徳田秋声〉三)
    2. 「もう一週間もいたら、くたくたで、身体がもたんよって」(出典:真空地帯(1952)〈野間宏〉四)

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