へばる(読み)ヘバル

デジタル大辞泉 「へばる」の意味・読み・例文・類語

へば・る

[動ラ五(四)]
へとへとになる。疲れはてる。へたばる。「暑さで―・る」「強行軍で―・ってしまう」
ぴったりとくっつく。また、引っぱられるようにくっつく。
「垂れた乳房を絹寒冷紗のゆかたの地が―・るほど突き出し」〈里見弴・今年竹〉
[類語](1ばてるくたばるへたばる参るへこたれる伸びる顎を出す精も根も尽き果てるグロッキーくたっとぐたっとくたくたぐたぐたぐだぐだぐったりうんうんふうふうへとへと奄奄えんえんよれよれげんなり

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精選版 日本国語大辞典 「へばる」の意味・読み・例文・類語

へば・る

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
    1. くっついて離れずにいる。こびりつく。へばりつく。
      1. [初出の実例]「昼は終日女房の鼻の先にへばって居」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)三)
    2. からだのある部分が出っぱるなどして、その部分の衣類が引っぱられるようにして密着する。
      1. [初出の実例]「かよふな肥満(ふとっ)たものには尻がへばって着憎しと笑はれしも理(ことはり)なり」(出典洒落本・蛇蛻青大通(1782))
    3. 疲れきる。力が尽きる。へたばる。〔名語記(1275)〕
      1. [初出の実例]「力の弱き者こそちっと重き物をあつかうとては面を赤くしてへばりつなんどすれ」(出典:三体詩幻雲抄(1527))
    4. 布地の性(しょう)が抜ける。
      1. [初出の実例]「スフ蚊帳は緯糸も経糸も目寄りがしたり、へばったりして」(出典:父━その死(1949)〈幸田文〉菅野の記)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 引っぱる。
    1. [初出の実例]「ねずみめが、何んぞへばって有ったのか」(出典:雑俳・玉の光(1844‐45)二)

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