百科事典マイペディア 「クルシェネク」の意味・わかりやすい解説
クルシェネク
→関連項目合奏協奏曲
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
オーストリア生まれのアメリカの作曲家。生地ウィーンとベルリンで作曲を学ぶ。最初期にはロマン主義的影響を示したが、しだいに無調性に転じ、不協和な響きに富む交響曲第2番(作品7、1922)などを書く。1924年パリを訪れ、新古典主義音楽の影響を受け、27年ライプツィヒ初演のジャズ・オペラ『ジョニーは演奏する』が出世作となった。28年ウィーンに戻り、ベルクやウェーベルンらの新ウィーン楽派に共鳴して十二音技法に転じ、のちさらに電子音楽を手がけるなど、第一次世界大戦後の現代的手法を広く示すが、個人的様式の変化にとどまり、他への影響は少ないうらみがある。37年アメリカに移住、映画音楽を書いたり各地の大学で教え、45年に市民権を得た。
[細川周平]
…ウェーベルンは《交響曲》(1928)以後点描的な作風に転じて独自の十二音音楽を確立し,第2次世界大戦後の音楽に絶大な影響を与える。クルシェネクはウェーベルン,ベルクらによって十二音技法を知り,オペラ《カール5世》(1933)からこれを用い始めた。しかしクルシェネクは合唱曲《エレミアの哀歌》(1942)で十二音技法に独自の改良を加えた。…
…彼はこれを〈奇跡の音列〉と呼んだが定義があいまいなため,のちにその名称を取り下げた。 クルシェネクは音列の移置形に創意をこらした。図4のaI,aII,aIIIでは音高が〈循環〉しており,a1,a2,a3では音程が循環している。…
※「クルシェネク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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