ゴア州(読み)ゴア(その他表記)Goa

翻訳|Goa

デジタル大辞泉 「ゴア州」の意味・読み・例文・類語

ゴア(Goa)

インド西岸にある州。16世紀以来、ポルトガル植民地となり、アジア進出の根拠地として栄えた。1961年インドが接収。1987年に州政府を設置。ボーキサイトマンガンなどの鉱業ほか、観光業が盛ん。州都パナジ
江戸時代、オランダ人によって日本にもたらされたインド産の織物。ゴア織。
[補説]「臥亜」とも書く。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴア州」の意味・わかりやすい解説

ゴア〔州〕
ゴア
Goa

インド西部,アラビア海に面する州。州都はパナジ。旧ポルトガル領の地区。南部と東部はウェスタンガーツ山脈に連なる丘陵地帯。月平均気温は 28℃の 5月が最高であり,最低の 1月は 25℃で,年較差はきわめて小さい。夏季には激しい南西季節風を受け,降水量は 4000mmに達する。1440年バフマニー朝のもとで旧ゴア市が建設され,15世紀後半にはビジャープル王国のイスラム藩王領となり,コジコーデと並ぶ貿易港として発展。1510年ポルトガル領となり,同国のアジア進出の拠点,キリスト教布教の中心として繁栄。18世紀にはコレラ蔓延政庁をマルマガオに移し,1843年には北方のパナジに遷都。この間,パナジおよびマルマガオの港湾が整備され,ムンバイボンベイ)―コーチン間における最良の港として重要性を増した。インド独立直後から返還要求運動が激化し,1961年インド軍が武力行使により奪還,翌 1962年ダマンディウとともにゴア・ダマン・ディウ連邦直轄地を構成し,1987年にゴア単独で州となった。米,ココナッツ,カシューナッツマンゴーなどを産し,水産業,ココヤシ繊維の紡織製油電機製薬石油化学工業が行なわれる。そのほか塩,マンガンを産し,第2次世界大戦後は鉄鉱石が採掘され,主要な輸出品となっている。住民の 4割以上はキリスト教徒。フランシスコ・ザビエルの遺体が安置されているボン・ジェズス教会堂(16世紀)をはじめ,多くの修道院,聖堂があり,1986年それらの修道院,聖堂が世界遺産文化遺産に登録。面積約 3702km2。人口 162万8000(2008推計)。

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