サバー(読み)さばー(英語表記)Fat‘Alī Khān abā

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サバー」の意味・わかりやすい解説

サバー
さばー
Fat‘Alī Khān abā
(1765―1822)

ペルシア詩人カーシャーンに生まれる。初めザンド朝に仕えるが、同朝滅亡後カジャール朝のファタ・アリー・シャー王に桂冠(けいかん)詩人として仕え、同朝宮廷詩人の基礎を築いた。イラクスタイルからホラサーン・スタイルに復帰させた代表的詩人で、とくに頌詩(しょうし)に秀でた。多作で、パトロンの王とその王子をたたえる4万句を超す叙事詩帝王の書』でも知られる。

[黒柳恒男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サバー」の意味・わかりやすい解説

サバー
Sabā, Fatḥ `Alī Khān

[生]1765. カーシャーン
[没]1822. テヘラン
イランの詩人。カージャール朝ファタ・アリー・シャーの桂冠詩人として活躍し,古典詩人のスタイルにならって頌詩をつくり,カージャール朝宮廷詩人の基礎を築いた。4万句から成る叙事詩『帝王の書』 Shāhanshāh-nāmeの作者としても知られる。

サバー
sabhā

インド言葉で「集会」の意味。古くより大小の集会,あるいはそれが行われる場所の意味に使われてきた。法廷を意味することもある。今日のインド共和国下院はローク (衆) ・サバー (議院) と呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ぐんまちゃん

群馬県のマスコットキャラクター。人間だと7歳ぐらいのポニーとの設定。1994年の第3回全国知的障害者スポーツ大会(ゆうあいピック群馬大会)で「ゆうまちゃん」として誕生。2008年にぐんまちゃんに改名...

ぐんまちゃんの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android