日本大百科全書(ニッポニカ) 「サラン」の意味・わかりやすい解説
サラン
さらん
Raoul Salan
(1899―1984)
フランスの軍人。陸軍大将。第二次世界大戦前は海外各地に長く勤務し、大戦後はインドシナ派遣軍総司令官、アルジェリア派遣軍総司令官を歴任した。「フランス領アルジェリア」を叫んだ1958年5月のアルジェのフランス植民者の反乱に加担してドゴール担ぎ出しに一役買った。再登場後のドゴールがアルジェリア独立容認に傾いたため1961年4月の軍事反乱に加担し、反乱失敗後、欠席裁判で死刑を宣告された。テロ組織OASを創設しドゴールのアルジェリア政策への反対を続けたが、1962年に逮捕され終身禁錮に減刑された。1968年に特赦で釈放された。
[平瀬徹也]
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