サントリーホールディングス(英語表記)Suntory Holdings Limited

共同通信ニュース用語解説 の解説

サントリーホールディングス

1899年に鳥井信治郎氏が創業した非上場企業傘下企業には上場企業の清涼飲料子会社サントリー食品インターナショナルなどがあり、売り上げのうち食品、飲料事業が55%、酒類が28%をそれぞれ占める。2013年12月期の連結売上高は2兆402億円、純利益は1955億円。日本で初めてウイスキー製造し、ことしの米酒造大手ビーム社の買収で、蒸留酒では世界3位となった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

サントリーホールディングス
Suntory Holdings Limited

清涼飲料洋酒などのトップメーカー,サントリーグループの持株会社。1899年鳥井信治郎が鳥井商店として創業,ワインの製造販売を始める。1907年「赤玉ポートワイン」を発売。1921年株式会社に改組して寿屋設立。1924年京都郊外の山崎(今日の大阪府島本町)に日本初のモルトウイスキー蒸留工場を開設。1929年国産ウイスキー第1号となる「白札」を発売。1936年自家ぶどう園の山梨ワイナリーを開設。第2次世界大戦後の 1946年に発売したウイスキー「トリス」,1950年発売の同「オールド」が爆発的人気を得て全国的な洋酒ブームを引き起こす。またアメリカ合衆国などへも輸出して日本のウイスキーを世界的なものとした。1963年社名をサントリーに変更,佐治敬三の指揮のもとビール事業に進出。1972年には食品事業部門としてサントリーフーズを発足させたほか,1979年には医薬事業への進出など多角化を推し進めた。文化事業にも積極的で,1961年にサントリー美術館開館,1969年には鳥井音楽財団(1978サントリー音楽財団に改称,2009サントリー芸術財団に移行),1979年サントリー文化財団をそれぞれ設立,1986年にはサントリーホール,1994年にはサントリーミュージアム[天保山](2010閉館)を開設した。1997年アメリカの大手飲料メーカーのペプシコと飲料事業での業務提携を結んだ。2009年2月株式移転により持株会社サントリーホールディングスを設立。サントリーは飲料・食品事業を新会社サントリー食品に移し,同年 4月社名をサントリー酒類に変更した。サントリー食品は 2011年にサントリー食品インターナショナルに社名を変更。インドネシアベトナム,中国にも進出し,2013年東京証券取引所 1部に株式を上場した。2014年アメリカ蒸留酒メーカー最大手のビーム(→フォーチュン・ブランズ)を買収,社名をビームサントリーに変更。サントリー酒類のビール事業を分離して新会社サントリービールとして分社化し,蒸留酒部門をビームサントリーに統合した。

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知恵蔵 の解説

サントリーホールディングス

酒造業などを営むサントリーグループを傘下に置く、2009年に設立された持ち株会社。資本金700億円、連結売上高2兆円を上回る巨大企業ながら、創業家一族が支配する資本金わずか1億円強に過ぎない寿不動産株式会社が株式の約9割を所有する非上場企業である。
サントリーの母体は、鳥井信治郎が大阪で1899年に創業した鳥井商店。社名を寿屋洋酒店と改め、1907年には糖分やアルコールを添加して日本人好みの味とした甘味葡萄酒「赤玉ポートワイン(現赤玉スイートワイン)」を発売。23年には京都郊外の山崎に日本初の本格的ウイスキー醸造所を計画。初代工場長には、後にニッカウヰスキー株式会社の祖となる竹鶴政孝が就任した。こうして29年に発売したウイスキーの銘柄が、鳥井の名を冠した「サントリー」である。信治郎の後を継いだ次男の佐治敬三による、時代に合わせた廉価版から高級品への販売戦略や積極的で巧みな宣伝広告などで成長した。63年にサントリー株式会社に改称、以降はビールやワイン、清涼飲料水なども製造・発売している。
2009年4月に株式移転による持ち株会社として、サントリーホールディングス株式会社が設立され、サントリー酒類株式会社などを子会社とした。同年7月には、国内ビール最大手のキリンホールディングスとの経営統合が取りざたされたが、統合比率などを巡りサントリー創業家が株式上の支配権をもちかねないことなどから翌10年には交渉中止となった。
近年は、国内市場が縮小する中で、これまで事実上はほとんど進んでいなかった世界市場への参入が活発になっている。14年にはバーボンウイスキーの著名銘柄ジム・ビームを160億ドルという巨費で買収。ビーム社はビームサントリーと改称し、子会社であるサントリー酒類株式会社のスピリッツ事業と統合した。この結果、同社は英国のディアジオ社、フランスのペルノ・リカール社に次ぐ世界第3位の蒸留酒メーカーとなる。

(金谷俊秀  ライター / 2014年)

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日本の企業がわかる事典2014-2015 の解説

サントリーホールディングス

正式社名「サントリーホールディングス株式会社」。英文社名「Suntory Holdings Limited」。食料品製造業。明治32年(1899)「鳥井商店」創業。大正10年(1921)「株式会社寿屋」設立。昭和38年(1963)「サントリー株式会社」に改称。平成21年(2009)純粋持株会社化にともない、現在の社名に変更。本社は大阪市北区堂島浜。酒類メーカー。子会社でウイスキー・ワイン・ビールなどを製造・輸入・販売。健康食品・清涼飲料や外食事業も手がける。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

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