サン・ルイ(読み)さんるい(英語表記)Saint-Louis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・ルイ」の意味・わかりやすい解説

サン・ルイ
さんるい
Saint-Louis

西アフリカ、セネガル北西部の港湾都市。セネガル川河口に位置し、市街地は河口のサン・ルイ島とソル島に立地している。人口15万4496(2001)。1658年、フランスの貿易会社がソル島に交易基地を置いたことが都市の始まりで、フランス領西アフリカではもっとも古い都市である。かつてはセネガル川上流域からの奴隷、ゴム、金の積出し港として栄え、政治的にも1902年までフランス領西アフリカの首都であったが、その後ダカールにその地位を奪われた。ブラック・アフリカ研究所(IFAN)も1954年までここにあった。市街はいまも古いフランス植民都市のたたずまいを保っている。工業として食品、化学繊維があり、漁業も盛んである。ダカールとは鉄道で結ばれ、空港もある。

[藤井宏志]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サン・ルイ」の意味・わかりやすい解説

サンルイ
Saint-Louis

セネガル北西部の港湾都市。ダカール北東約 175km,セネガル川河口の小島,サンルイ島に位置。 1659年フランスが建設,アフリカ西海岸最古のヨーロッパ人の町で,フランス領西アフリカ初期の首都 (1902まで) 。島内には植民地時代の町並みが残っており,2000年世界遺産の文化遺産に登録。セネガル北部の中心都市で,ダカールからの鉄道の終点。海港としての地位はダカールに譲ったが,セネガル川流域の農業開発が進むにつれ,河川運輸の基地,商業中心地としての重要性が増大本土とはフェデルブ橋で結ばれ,郊外に国際空港がある。人口 12万 5717 (1992推計) 。

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