サンルイ島(読み)サンルイトウ

デジタル大辞泉 「サンルイ島」の意味・読み・例文・類語

サンルイ‐とう〔‐タウ〕【サンルイ島】

île Saint-Louis》フランスの首都パリセーヌ川にある島。マリー橋でセーヌ右岸と、ツールネル橋でセーヌ左岸と、またサンルイ橋で下流に位置するシテ島と結ばれる。17世紀当時の落ち着いた雰囲気の町並みが残っていることで知られる。
Île de Saint-Louis》セネガル北西部、セネガル川河口にある小島。中心部には、フランス統治時代に首都であったサンルイがあり、西アフリカにおける植民地支配の様子を伝える貴重な建造物群が現存している。2000年、世界遺産(文化遺産)に登録された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンルイ島」の意味・わかりやすい解説

サン・ルイ島
さんるいとう
Île Saint-Louis

フランスの首都パリの市内を貫流するセーヌ川の川中島。シテ島の上流に位置し、パリの第4区に属する。ノートル・ダム大聖堂の背後でサン・ルイ・パッスレル(歩道橋)によってシテ島と、ポン・ルイ・フィリップ、ポン・マリの2橋によってセーヌ右岸と、ポン・ド・トゥールネル橋によって左岸と結ばれる。また島の東端バスチーユからのアンリ4世通りの延長がポン・シュリ橋となって左右両岸を結んでいる。元来、一つの砂州として形成されたが、14世紀に堀割(現プルチエ通りの位置)で東西二つの小島に分離され、1609年プルチエらの投機家によって市街地開発の目的で一つの島として造成された。島内街路が方格状に設けられ、17世紀に建設された建物の多い落ち着いた市街となっている。島の北東部にあるローザン館(1657建設)、ランベール(ルボー)館(1640建設)など有名な館(やかた)が多く、ほぼ中央にルボー設計のサン・ルイ・アン・リール教会(1664~1726建設)がある。

高橋 正]

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世界遺産詳解 「サンルイ島」の解説

サンルイとう【サン-ルイ島】

2000年に登録、2007年に登録内容が変更された世界遺産(文化遺産)で、セネガル北西部にあるセネガル川河口に浮かぶ島。この島はセネガル川の運んだ土砂が堆積して造られた長さ約2500m、幅約350mの三角州で、ここには、かつてのフランス領西アフリカ時代に首都だった都市サン-ルイがあり、島の西側にあるムスタファ・マリク・ゲー橋でセネガル本土と結ばれている。フランスが、1659年、植民都市サン=ルイ=デュ=フォールを建設したのがこの町の歴史の始まりで、以後、サハラ交易の拠点となり、特に奴隷貿易が盛んになってからは、その重要性が著しく増大した。このため、古い町並みには、植民地時代に計画的に整備された都市の建造物群が多数残され、植民地時代の西アフリカの様子を今に伝える貴重な歴史資産になっている。◇英名はIsland of Saint-Louis

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