しゃあ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

しゃあ

かつての大分県北海部郡海辺村津留に居住した人々の通称。近世初頭に安芸国能地から移住した者の子孫と伝えられている。古代における海人部 (あまべ) に系譜をもつ人々と目され,かつては瀬戸内海を主たる生業の場とし,打瀬網手繰網を使いながら各地に出漁した。その妻女は漁獲した魚類を米や麦などの主食と交換して生計を立てた。のちには近くで産出するみかんやかぼちゃ,備前焼の植木鉢なども扱って船を利用する商徒となり,1935年頃現地近くにセメント工業が起るに及んで,原石や石炭の運搬にあたるようになってからは,大阪港のはしけ稼業に夫婦で従事する者もふえた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

しゃあ

〘名〙 大分県臼杵市の北部にある津留(つる)地区の漁民の古い俗称。打瀬(うたせ)網漁業をし、魚がとれると行商に出かけた。〔随筆・関秘録(1761‐64頃か)〕

しゃあ

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる) 水などが勢いよく流れ落ちるさま。しゃあしゃあ
田楽豆腐(1912)〈森鴎外〉「細君は水道の水をしゃあと云はせながら」

しゃあ

〘感動〙 (「しゃ」の変化した語)
① 人をあざけりののしるときに発する語。
※歌舞伎・御摂勧進帳(1773)四立「シャアこしゃくなる鎌倉武士、義経是にあることを早知ったるにや」
② 驚いたり、事がうまくはこんだりしたときに発する語。
※浄瑠璃・本朝檀特山(1730)二「其敵といふは、此家の主山名先生、シャア、コリャ声が高い」

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