ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
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九州北西部、とくに長崎県の沿岸を根拠地とし漂泊的な生活を送っていた漁民集団。集団ごとに根拠地の名を冠して「瀬戸家船」「崎戸(さきと)家船」などとよばれていた。かつては家族単位になる複数の船が集まって小船団を構成し、鉾(ほこ)突き漁、潜水漁、葛網(かずらあみ)漁に従事し、漁があると沿岸各地の船だまりに入った。漁獲物は婦人たちの手によって船だまり周辺の農村で農作物との物々交換に向けられた。古く家船は陸上には土地や住居をいっさいもたなかったといわれるが、正月、盆、竜神祭のおりには根拠地に集結し、このときに寄合や結婚式も行われた。近世以降宗門改めによって檀那(だんな)寺をもつ必要に迫られたこと、死者の埋葬問題が生じたことなどが因となって徐々に陸地への定着化が始まった。
明治以降は義務教育の浸透、船の動力化、さらに漁業の流通機構の改善が進み、昭和30年代にはほとんどの家船が根拠地に家を構え、厳密な意味での家船はほぼ消滅した。なお、家船とはよばれていないが、かつては海上漂泊漁民で、家船と類似した生活慣習をもつ集団が岡山や広島県下の瀬戸内海地域にも少なくなかった。
[野口武徳]
『大林太良編『山民と海人』(『日本民俗文化大系5』1983・小学館)』
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
…明治以降は鉄道の発達によって沿岸航路が廃止されたところもあり,大型の汽船が普及してからは小規模な港町の多くは衰退した。第2次大戦前までは沿岸独特の習俗として,家族が単位となって船上で生活のいっさいをまかなう家船(えぶね)が,現在の広島県因島市箱崎,三原市能地(のうじ)などを根拠地として内海各地で多くみられた。また大陸伝来のものと考えられる独特の石ぶろ(蒸ぶろの一種)が,古くから沿岸西部,とくに山口県で多くつくられ,住民の医療目的を兼ねたいこいの場となっていたと思われる。…
…広島県三原市に属する漁村で,古くより船を住いとして生活する家船(えぶね)漁民の出身地として有名である。家船漁民としては,このほか長崎県の西彼杵や平戸島の幸ノ浦,あるいは五島を根拠地とするものが知られている。…
…後者のなかでは北ボルネオからフィリピンのスルー諸島,ミンダナオ島南部沿岸に分布するバジャウ族Bajauが著名である。日本では〈家船(えぶね)〉と呼ばれる漂海民が,長崎県西彼杵(にしそのき)郡や瀬戸内海の各地に分布していた。それぞれ本拠地を持ち,盆,正月などには必ず帰港することを掟としていた。…
※「家船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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