ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャー・ルフ」の意味・わかりやすい解説
シャー・ルフ
Shāh Rukh
[没]1447.3.12. フィシャーワルド
イラン,チムール朝第3代の王 (在位 1409~47) 。中国史料には沙合魯と音写される。チムール (帖木児)の第4子。チムールの死後,一族の間に内訌が起ったが,任地ヘラートにあったシャー・ルフは機をみてサマルカンドに入り,王位についた。彼は長子ウルグ・ベグ (兀魯伯)にサマルカンドをゆだねて,自分はヘラートを首都として,統治にあたり,一族の内訌を収め,また東方の明や西方のオスマン帝国と友好関係を結んでチムール朝の最盛期を現出させた。彼は政治家としてすぐれていたばかりでなく,学芸にも深い理解を示し,多数のすぐれた学者,文人,芸術家の保護者としても知られている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報