シュワーベ(読み)しゅわーべ(英語表記)Heinrich Samuel Schwabe

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュワーベ」の意味・わかりやすい解説

シュワーベ
しゅわーべ
Heinrich Samuel Schwabe
(1789―1875)

ドイツのアマチュア天文学者薬剤師の家に生まれる。1812年ベルリン大学で薬学を修め、父の業を継ぐ。その間天文学や植物学に興味をもつ。とくに水星より内側未知惑星発見を志し、天体観測に励む。1827年土星の環(わ)の長円形状の変化を発見。1826年以来、予想惑星の太陽面通過を検出するため、太陽黒点の連続観測精進。1843年その結果黒点の約10年周期増減を確認し公表した。これが1851年フンボルトの注意をひき、王立天文協会から金賞を受けた。

[島村福太郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュワーベ」の意味・わかりやすい解説

シュワーベ
Schwabe, Samuel Heinrich

[生]1789.10.25. アンハルト,デッサウ
[没]1875.4.11. デッサウ
ドイツの天文学者。薬剤師であったが天文学に興味をもち,1826年より 17年間太陽の観測を続け,太陽黒点を写生して,43年に黒点の数が 10年の周期 (実際は 11年) で増減することを発表。これが A.フンボルトによって取上げられて注目された。また 31年には木星の大赤点を発見,その詳細な写生をした。

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