シンハラジャ森林保護区(読み)シンハラジャシンリンホゴク(英語表記)Sinharaja Forest Reserve

デジタル大辞泉 「シンハラジャ森林保護区」の意味・読み・例文・類語

シンハラジャ‐しんりんほごく【シンハラジャ森林保護区】

Sinharaja Forest Reserveスリランカ南部にある国立公園ゴンドワナ大陸に起源する豊かな森林が広がり、セイロン島固有の動植物宝庫として知られる。1988年に世界遺産自然遺産)に登録。主な観光拠点はサバラガムワ州の州都ラトゥナプラ。シンハラージャ森林保護区。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンハラジャ森林保護区」の意味・わかりやすい解説

シンハラジャ森林保護区
シンハラジャしんりんほごく
Sinharaja Forest Reserve

スリランカ南部,ラトナプーラとガールの中間に位置する森林保護区。面積 76km2。熱帯低地雨林地帯に属し,1960年代まで人間の入り込まないところであったため,きわめて貴重な生態系が残された「生物の宝庫」となっている。スリランカ固有の植物 830種のうち,つる性の樹木・草花 140種,ラン 50種など約 500種がこの森でみられる。動物もヘキサンやセイロンムクドリなど 20種以上の鳥類,カオムラサキラングール,スリランカヒョウなどのほか,絶滅の危機にあるインドニシキヘビ,セイロンケラトツォラ (トカゲの一種) ,カロテストカゲ,ラマネラアマガエルなど珍しい爬虫類・両生類も生息する。開発や伐採によって森林は年々縮小しているため,国連教育科学文化機関 UNESCOは「MAB (人間と生物圏保護計画) 」に指定し,積極的な保護に乗り出した。 1988年世界遺産の自然遺産に登録。

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世界遺産詳解 「シンハラジャ森林保護区」の解説

シンハラジャしんりんほごく【シンハラジャ森林保護区】

1988年に登録された世界遺産(自然遺産)。スリランカの南部にシンハラジャ(ライオンの王)と呼ばれる熱帯雨林が残っている。そのうち、面積約76km2におよぶエリアが1970年代末から森林保護区となっている。この保護区内でスリランカ固有の植物830種のうち約500種を見ることができる。また、セイロンムクドリ、オオリスなどの動物も生息している。とりわけ、鳥類の固有種が多いのが特徴である。こうした豊かな森は、森林の伐採やゴムや茶のプランテーションが切り拓かれたことで、その面積を大きく減らし、往時の10分の1になっている。現在、この森の保護は「足跡以外は残してはいけない。写真以外はとってはいけない」というほど徹底したものになっている。この森で暮らしてきた地元の人々による甘味料をつくるためのクジャクヤシ樹液採集だけが唯一許されている。◇英名はSinharaja Forest Reserve

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