ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジニ係数」の意味・わかりやすい解説
ジニ係数
ジニけいすう
Gini coefficient
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社会における所得分配の平等・不平等を計る指標。0から1までの数字で示され、0に近づくほど平等、1に近づくほど不平等で格差が大きいことを意味する。0であれば、社会のなかの全員、皆完全に同じ所得であり、逆に1であれば、一人が社会の所得のすべてをひとり占めしているような状態となる。
日本では厚生労働省が3年ごとに公表している所得再分配調査のなかでジニ係数を計算している。2005年(平成17)調査によると、ジニ係数は0.5263と、過去最高を記録した。近年、非正規労働者の増加などで若い世代の所得格差が広がっているといわれているが、いまのところ、格差が広がっている最大の原因は、もともと所得格差の大きい高齢者が増えたためとされている。社会保障制度や税制によって国民の所得を再分配した後のジニ係数は0.3873で前回調査と比べほぼ横ばいとなっている。日本のジニ係数の大きさは先進諸国のなかでは中位に位置するとされている。
[編集部]
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