ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャハーンギール」の意味・わかりやすい解説
ジャハーンギール
Jahāngīr
[没]1627
インド,ムガル帝国第4代の皇帝 (在位 1605~27) 。父王アクバル大帝の跡を継ぎ,ムガル帝国の全盛時代を実現した。軍事的にはアフガニスタンの要衝カンダハールを奪われ,デカン地方のアフマドナガルを失うなど,ムガル帝国の版図は若干縮小したが,イスラム宮廷文化はそのはなやかさを増した。彼自身も芸術を愛好し,みずから伝記『トゥーズケ・ジャハーンギーリー』 Tūzuk-i Jahangīrīを残している。しかし,その晩年にはアヘンを好み,愛妃ヌール・ジャハーンの専横を許すなど,ムガル帝室の腐敗を招いた。
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