ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スカエウォラ」の意味・わかりやすい解説
スカエウォラ
Scaevola, Quintus Mucius
[没]前82
古代ローマの法律家,政治家。 P.M.スカエウォラの子。前 95年執政官 (→コンスル ) 。ラテン人,イタリア人の既得権を奪い,同盟市戦争を招いた。前 89年頃大神官。アシア総督在任中,納税不履行の農民を罰する属州勅令を発布したが,これはのちの属州総督の凡例となった。またローマ法学の体系的研究の創始者として,80巻の市民法を編纂,のちの法学に大きな影響を与えた。 L.スラと G.マリウスの争いに巻込まれ,スラに殺された。
スカエウォラ
Scaevola, Quintus Mucius
[没]前88
古代ローマの法律家,政治家。同名の Q.M.スカエウォラのいとこ。前 120年頃アシア総督。前 117年執政官 (→コンスル ) 。マリウスと結んでスラに敵対した。晩年は法学研究の権威として M.キケロ,アッチクスを教えた。
スカエウォラ
Scaevola, Publius Mucius
[没]前115以前
古代ローマの弁論家,法律家。前 133年執政官 (コンスル ) 。急激な改革を好まず T.グラックス (→グラックス兄弟 ) の改革に忠告を与えたが,グラックスの死後,改革には賛意を表わした。前 130年大神官。 80巻の祭司年代記を編纂。ローマ史書の先駆となった。
スカエウォラ
Scaevola, Gaius Mucius
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