ゼーリガー(読み)ぜーりがー(英語表記)Hugo von Seeliger

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゼーリガー」の意味・わかりやすい解説

ゼーリガー
ぜーりがー
Hugo von Seeliger
(1849―1924)

ドイツの天文学者ポーランドのビアラに生まれる。ハイデルベルクおよびライプツィヒの大学で天文学を学び、1871年に学位を取得。1871~1873年ライプツィヒ天文台助手、1873~1878年ボン天文台観測助手、1881年まで同大学講師を務め、同年ゴータ天文台長、ついでミュンヘン大学教授兼同天文台長となった。彼の本領統計天文学で、恒星視等級と平均距離との関係を総括して恒星の空間分布を調査し、その成果として銀河系形状が円盤形であることを示唆した。また水星近日点の移動についても考察した。ドイツ天文学会長、ミュンヘン科学院長を歴任

[島村福太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼーリガー」の意味・わかりやすい解説

ゼーリガー
Seeliger, Hugo von

[生]1849.9.23. シュレジエン,ビアラ
[没]1924.12.2. ミュンヘン
ドイツの天文学者。ビアラ市長の子。ハイデルベルクおよびライプチヒで天文学を学び,1871年学位取得。ライプチヒ天文台助手,ボン天文台台員を経て,ゴータ天文台台長 (1881) ,ミュンヘン大学教授兼天文台台長 (82) 。天文協会会長 (96~1921) ,ミュンヘン科学アカデミー会長 (18~23) 。 74年には金星の子午線通過観測のための太平洋観測隊を指揮した。恒星統計学の理論研究にすぐれた業績を残し,特に恒星の分布密度関数と見かけの光度を関係づける積分方程式は名高い。またすぐれた指導者として,多くの有能な後進を育てた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報