日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソーダ明礬石」の意味・わかりやすい解説
ソーダ明礬石
そーだみょうばんせき
natroalunite
明礬石系鉱物の一員。明礬石のナトリウム(Na)置換体に相当する。両者は広範囲に固溶系を構成するが、中間に化学組成上の間隙(かんげき)があるとされる。実際には、両者ともカリウム(K)とナトリウム(Na)を置換してH3OやNH4が、アルミニウム(Al)を置換してFe3+が入ることが知られており、化学的には単純な系ではない。中性から酸性の火山岩、火山砕屑(さいせつ)岩に対する熱水交代作用の産物として生成され、比較的酸性条件下での産物である。伊豆(いず)半島ではその生成に引き続いて金の鉱化作用が発達している所がある。命名は明礬石系鉱物の一員であるということと化学成分にちなむ。
[加藤 昭]
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