タバコ税(読み)タバコゼイ

デジタル大辞泉 「タバコ税」の意味・読み・例文・類語

タバコ‐ぜい【タバコ税】

製造タバコに対して課される間接税国税ほかに、道府県たばこ税・市町村たばこ税がある。

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共同通信ニュース用語解説 「タバコ税」の解説

たばこ税

たばこに課される税で国税と特別税、地方税からなる。主流の紙巻きたばこの販売本数は1996年度をピークに減少傾向にあるが、増税などによって税収は年間2兆円前後で推移している。紙巻きたばこは、2018年度の税制改正で増税が決まった。1本当たり約12円だった税率を18年10月から3段階で引き上げ、21年10月には約15円になる。

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改訂新版 世界大百科事典 「タバコ税」の意味・わかりやすい解説

たばこ税 (たばこぜい)

たばこ税法(1984年制定)により製造タバコに対して課される間接消費税。1984年までは,旧たばこ専売法(1949年制定)によるたばこ専売制度のもとで日本専売公社がタバコの製造を独占し,その利益を専売納付金として国庫に納付していたが,84年に,たばこ専売制度が廃止され,民営化された。それに伴い,たばこ消費税法が制定され,日本たばこ産業株式会社に国税としてたばこ消費税が課されることになった。さらに,88年消費税法の制定とともに,たばこ消費税法が改正されて,たばこ税法となり,たばこ消費税もたばこ税と改称された。なお54年以来,都道府県たばこ消費税および市町村たばこ消費税が,専売公社に対して課されていたが,88年のたばこ消費税法改正に合わせて,必要な改正がなされ,名称も都道府県たばこ税および市町村たばこ税に改められた。納税義務者は,国内で製造される製造タバコについては製造者であり,輸入タバコについては,これを保税地域から引き取る者である(4条)。課税物件は製造タバコであり,喫煙用・かみ用およびかぎ用の3種類をいい,喫煙用は,さらに四つに区分されている。たばこ税は従量税であり,製造タバコがその製造場から移出し,または保税地域から引き取られるときに製造タバコ1000本につき3126円の税率により課税される。なお,タバコには国のたばこ税のほかに地方の都道府県たばこ税および市町村たばこ税が課されるので,国税,地方税を合わせると,その税率は1000本につき6252円となる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タバコ税」の意味・わかりやすい解説

たばこ税
たばこぜい

たばこ消費という事実に担税力を想定して税収獲得のために課税される個別消費税。酒税と同じく、過度の消費は好ましくないという社会的判断に基づいて、たばこ税の分の価格上昇による需要量抑制という政策目的を達成する手段としての意義も与えられている。

 たばこ税という名称になったのは1989年(平成1)からであり、1985年度(昭和60)から1988年度まではたばこ消費税、さらに1984年度以前においては日本専売公社納付金であった。

 たばこ税は国税のたばこ税のほかに、道府県たばこ税および市町村たばこ税が課税される。前身のたばこ消費税においてはたばこの販売価格を課税標準とする従価割が併用されていたが、たばこ税においては従価割は廃止され、製造たばこの卸売販売業者等が製造たばこを小売販売業者に売り渡す場合において、売り渡されるたばこの本数を課税標準として、1000本につきいくらという従量割でのみ課税する税となった。税率は、紙巻きたばこ、パイプたばこ、葉巻たばこ、刻みたばこ、かみ用およびかぎ用の製造たばこ1000本当り、国が3552円、たばこ特別税820円、道府県たばこ税1074円、市町村たばこ税が3298円であり、国税と地方税で1000本当り合計8744円の課税となる。パイプたばこおよび葉巻たばこは1グラムを1本に、刻みたばこ、かみ用およびかぎ用の製造たばこは2グラムを1本に、それぞれ換算して課税される。また、旧三級品の紙巻きたばこ(エコー、わかば、しんせい、ゴールデンバット、バイオレット、ウルマの6銘柄)は、国のたばこ税1686円、たばこ特別税389円、道府県たばこ税511円、市町村たばこ税1564円で1000本当り合計4150円が課税される。

 国税のたばこ税の25%は、財政調整制度である地方交付税の原資として使用される。

[林 正寿]

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百科事典マイペディア 「タバコ税」の意味・わかりやすい解説

たばこ税【たばこぜい】

(1)国税。1985年4月,たばこ専売制度の廃止に伴い従来の専売納付金に代えて設けられたたばこ消費税が1989年4月の消費税創設により改称したもの。納税義務者はたばこの製造および輸入者。(2)地方税。1954年に創設された道府県たばこ消費税と市町村たばこ消費税が1989年4月に道府県たばこ税と市町村たばこ税に改称。納税義務者は製造者,輸入者,卸売業者。
→関連項目間接税市町村税専売納付金

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タバコ税」の意味・わかりやすい解説

たばこ税
たばこぜい

たばこの消費に対して課される消費税。たばこについては,従来は,1954年に創設された地方税である道府県たばこ消費税と市町村たばこ消費税が日本専売公社に対して課されてきたが,85年の専売公社の民営化によりたばこ専売制度と専売納付金制度が廃止されたことに伴い,国税として「たばこ消費税」が新たに設けられた。 88年には消費税の導入に伴い,税の名称が「たばこ税」 (国税) ,「道府県たばこ税」,「市町村たばこ税」に改められている。課税標準は,国税のたばこ税の場合は製造場から移出し,または保税地域から引取る製造たばこの本数,地方税のたばこ税の場合は製造者,特定販売業者,卸売販売業者から小売販売業者,消費者へ売渡した製造たばこの本数である。いずれも重量割額で課される。

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