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航空機用タービンエンジンの一種。エンジンでつくりだした高温・高圧のガスのエネルギーを、100%ジェットのエネルギーとして取り出し、その反動を利用して推進力を得るエンジン。初期のジェットエンジンのほとんどはこの形式であった。構造が簡単で重量を軽くできるほか、高速度の排気ガスの反動を利用しているため超音速の飛行に適するが、遷音速以下の飛行では推進効率が悪く、排気騒音が大きいうえ、燃料消費率がよくないという欠点があり、現在ではほとんどが軍用機や使い捨てのエンジン(誘導ミサイル用)、垂直離着陸機の垂直飛行用の補助エンジンとして用いられる。
[落合一夫]
… しかし,ちょうど大戦中で各国とも実用機の改良,生産に追われていたので,ジェット機の実用化はおくれ,大戦末期の44年ころになって,ドイツのメッサーシュミットMe262,イギリスのグロスター・ミーティアなどが戦線に現れた。これらは最大速度850~900km/hと断然プロペラ機をしのいだが,初期のターボジェットエンジンは燃費がきわめて悪かったため航続時間が短く,空軍で主力の座を占めるまでには至らなかった。 それにしても,プロペラ機の性能が限界に近づいたとき,タイミングよくジェット機が出現し,このため飛行機の性能が,図1の変遷図でもわかるとおり,停迷期を迎えることなくどんどん発展していったことは,まことに興味深い。…
※「ターボジェットエンジン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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