チタニア(読み)ちたにあ(英語表記)titania

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チタニア」の意味・わかりやすい解説

チタニア
ちたにあ
titania

一般には二酸化チタンのことをさすが、1980年代になって合成された金紅石ルチル)型の原子配列をもった白色粉末、あるいは無色淡黄色の透明で人工宝石としても用いられるようなものをさすようになってきている。平均屈折率はダイヤモンドのそれより大きいが、光の波長による分散がより著しいため、光り方は強くても、一見して合成宝石とわかるため、宝石としてはあまり用いられなくなってきている。むしろこれを主体としたセラミックスをつくり、これを汚水中に置いて、その表面に太陽光線を当てることで浄化作用が行われるという利用方法が開発されている。

加藤 昭]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チタニア」の意味・わかりやすい解説

チタニア
Titania

天王星衛星で,内側から4番目に位置する。 1787年 W.ハーシェル発見。平均光度 13.7等,半径約 800km,公転周期は8日 16時間 57分。質量は月の 17分の1。

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