チチカステナンゴ(読み)ちちかすてなんご(英語表記)Chichicastenango

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チチカステナンゴ」の意味・わかりやすい解説

チチカステナンゴ
Chichicastenango

グアテマラ南西部の都市。首都グアテマラ市の北西約 70km,標高約 2130mの山間にある。周辺の高地に住むインディオキチェ・マヤ族の定期市が開かれる市場町として知られ,同国の最も有名な観光地の一つとなっている。木曜,日曜の市日にはインディオが農牧産品,綿織物毛織物などを持って続々と集り,町の中央にある大きな広場で物々交換を行う。広場を囲んで聖トマス,エルカルバリオ両聖堂や,ドミニコ会修道院などがあり,同修道院では 1690年に,マヤ神話を知るうえで貴重な資料となっている古文書ポポル・ブフが発見された。パンアメリカン・ハイウェーから分岐する道路が通じる。人口 5569 (1990推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チチカステナンゴ」の意味・わかりやすい解説

チチカステナンゴ
ちちかすてなんご
Chichicastenango

中央アメリカ、グアテマラ中部の観光都市。首都グアテマラ市の北西90キロメートルに位置する。人口3700(1994)。マヤ系先住民であるキチェの中心的市場町で、織物などの工芸品が生産され、日曜日木曜日に市(いち)が開かれる。サント・トマス寺院などの教会があり、キチェの神話を記したマヤ古文書『ポポル・ブフ』が発見された地として知られる。

[栗原尚子]

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