テグシガルパ(読み)てぐしがるぱ(英語表記)Tegucigalpa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テグシガルパ」の意味・わかりやすい解説

テグシガルパ
Tegucigalpa

ホンジュラス首都。またフランシスコモラサン県の県都。同国中部南寄りの山間の高原上にあり,標高約 1000m。熱帯高地の温和な気候示し,平均気温は1月 19℃,5月 24℃。年降水量は約 1000mmでおもに5~10月に降る。 1579年頃金,銀の採掘中心地としてピカチョ山斜面に建設された。 1880年北西のコマヤグアに代わってホンジュラス共和国の首都と定められた。 1938年にはチョルテカ川対岸のコマヤグエラを合併し,特別行政区を形成。市内には大統領官邸,議事堂などのほか,1847年創立のホンジュラス国立自治大学や 18世紀の大聖堂がある。織物製糖,たばこなどの工業があるが小規模で,大部分が地元の消費用である。世界でも数少ない鉄道のない首都で,交通はおもに空路によっており,近郊にトンコンティン国際空港がある。貨物輸送はもっぱら道路により,太平洋側とカリブ海側を結ぶ大洋間ハイウェーが通る。人口 99万600(2009)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テグシガルパ」の意味・わかりやすい解説

テグシガルパ
てぐしがるぱ
Tegucigalpa

中央アメリカ、ホンジュラスの首都。標高1000メートル前後の盆地に位置し、南、東、西の三方を山に囲まれる。人口76万9061(2001)。気候は高原地帯のためにしのぎやすい。スペイン植民地時代、鉱山町として建設された。地名はインディオ語で銀山を意味する。市の中央を貫流するチョルテカ川により市街はコマヤグエラ地区とテグシガルパ地区に二分されている。コマヤグエラ地区はいまもなお植民地時代のおもかげをとどめる。鉄道が敷設されていないため、主要地域とは道路で結ばれ、航空路が重要な交通手段となっている。中米共同市場創設に伴い1961年5月に設立された中米経済統合銀行本部がある。

[栗原尚子]

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