テストパターン(読み)てすとぱたーん(その他表記)test pattern

翻訳|test pattern

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テストパターン」の意味・わかりやすい解説

テストパターン
てすとぱたーん
test pattern

テレビ受像機を調整するために使用する図形。受像機の基本的性能である解像度、偏向ひずみ、縦横比階調などが一目でわかるよう、またそれを調整するのに便利なように、円、直線楔形(くさびがた)、およびグレースケールなどで構成される。またこのような共通要素のほか、放送局のコールサインや、ほかのデザインを入れ、各局がそれぞれ独自のものをつくり、放送している。カラーテレビの調整用には、このほかカラーバーとよばれるパターンがある。画面の下半分に白黒を、上半分に左から白、黄、シアン、緑、マゼンタ、赤、青の各色を配したもので、色の調整に使用されている。受像機の性能が向上・安定し、一般家庭で受像機を調整する必要がほとんどなくなってきたことから、現在ではテレビ番組が放送される前の早朝か、放送終了後の深夜などに放送されることが多い。

 テストパターンという用語は、もともとは前記のように放送関係の用語として使われたものであるが、現在では電子装置や電子部品の動作試験用に使うさまざまなパターンもテストパターンとよばれ、適用範囲を拡大して使われることが多くなっている。このような拡大されたテストパターンの用法の具体例として、複雑な半導体集積回路の動作の検証のため目的ごとにパターンを加えて行う応答チェック、プリンターの印刷状態やコンピュータ・ソフトウェアの検査ヘの使用、などがあげられる。

[吉川昭吉郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「テストパターン」の意味・わかりやすい解説

テストパターン

テレビ送像機または受像機の試験調整に用いられる図形で,直線,円,白黒の濃淡等で構成される。これが最良状態になるように,左右上下のひずみ,コントラストの調整などを行う。なおカラーテレビ用には色相・彩度・明度を調整する縦じま模様のカラーバーが使用される。

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