テルナテ島(読み)テルナテトウ(英語表記)Pulau Ternate

デジタル大辞泉 「テルナテ島」の意味・読み・例文・類語

テルナテ‐とう〔‐タウ〕【テルナテ島】

Pulau Ternateインドネシア東部、モルッカ諸島の島。ハルマヘラ島西岸沖合約10キロメートルに位置し、南のティドレ島と隣り合う。ガマラマ山(標高1715メートル)という活火山があり、しばしば噴火を起こしている。古くから丁子産地として知られた。

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改訂新版 世界大百科事典 「テルナテ島」の意味・わかりやすい解説

テルナテ[島]
Pulau Ternate

インドネシア東部,モルッカ(マルク)諸島北部にある小島。面積106km2,人口約7万。ハルマヘラ島の西岸に隣接し,標高1745mのコニーデ型火山がそびえる。古来重要な香料であるチョウジ(丁字)の産地として知られ,外国商人の来住も多かった。近世にはスルタンの支配するイスラム王国が成立したが,16世紀後半からスペイン,ポルトガル,次いでオランダなどの争奪地となり,ついに1683年にオランダ東インド会社領とされた。こうした歴史を反映し,島はモルッカ諸島中でも有数の人口稠密な所である。火山のすそ野はよく開かれて農耕地になっている。住民は大部分が中心都市テルナテに集中する。港は近代的な設備が整っている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テルナテ島」の意味・わかりやすい解説

テルナテ島
テルナテとう
Pulau Ternate

インドネシア,マルク (モルッカ) 諸島中部の小島。ハルマヘラ島西岸付近に位置する。北部に活火山があり,1763年の爆発は大きな被害をもたらした。 12世紀にイスラム王国が成立し,一時はハルマヘラ島やスラウェシ (セレベス) 島北東部をも支配した。チョウジの産地として知られたため,1522年にポルトガル人,1605年にはオランダ人が砦を築き,島を占領。住民の反乱が起きたが,83年のスルタンの降伏により,オランダ東インド会社の支配が確立した。木材 (黒檀,チークなど) ,コプラ,香料 (ナツメグコショウ,チョウジ) などを産する。住民はイスラム教徒で,非オーストロネシア系の独自の言語を用いる。主都は東岸のテルナテ。面積 100km2。人口約5万。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テルナテ島」の意味・わかりやすい解説

テルナテ島
てるなてとう
Ternate

インドネシア、モルッカ諸島の火山島。ハルマヘラ島西岸沖に位置する。面積106平方キロメートル。中央部にガマラ火山(1745メートル)がそびえる。地形は山がちで、火山の裾野(すその)ではバナナサトウキビトウモロコシなどが栽培される。モルッカ諸島有数の人口稠密(ちゅうみつ)地域であり、その大部分は東岸のテルナテに集中している。テルナテは、華僑(かきょう)、アラビア商人、ヨーロッパ人など多くの民族が居住するにぎやかな町である。1942~1945年旧日本軍の占領下にあった。

[上野福男]

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