( 1 )もと「偉人」あるいは「奇怪な人」の意味であったが、次第に「外国の人」の意味で使われるようになった。
( 2 )開国の頃からは「外国人」も用いられたが、明治期の庶民層では「異人」が最もよく使われた。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…自国以外の国籍を有する者および無国籍者をふつう指す。外人,異国人,異邦人,異人などともいう。もともと畿内から見た外の人,地方の人を表す〈外国人(とつくにびと)〉が今日の用法に転用された。…
…おのずとそれは,人間とその社会,歴史をとらえるさいの二つの対立した見方,立場にもなりうる。例えば定住的な農業民にとって,漂泊・遍歴する人々は異人,〈まれひと〉,神であるとともに乞食であり,定住民は畏敬と侮蔑,歓待と畏怖との混合した心態をもって漂泊民に接したといわれるが,逆に漂泊・遍歴する狩猟・漁労民,遊牧民,商人等にとって,定住民の社会は旅宿の場であるとともに,交易,ときに略奪の対象でもあった。また農業民にとっては田畠等の耕地が生活の基礎であったのに対し,狩猟・漁労民,商人等にとっては山野河海,道,市等がその生活の舞台だったのである。…
…共同体内の,広義の隣人に対するもてなしは,時間的ずれはあるにしても,相互的に,互酬的原理(互酬)に従って行われるのがふつうである。そのため,共同体内にあって,一方的に飲食などの供与を受ける貧者は一人前の隣人とは認められず,いわば共同体内部の〈異人stranger〉という地位を占めることが多い。国家による福祉制度が確立する以前には,富者や宗教団体などによるこうした施しの原理がその役割を果たしていたわけであるが,そこでは与える側もまた,その行為を通じて社会的威信を高め,また贖罪(しよくざい)するとか,功徳を施すとかいった宗教的充足感を得ることができた。…
…1年に1度,時を定めて異界から人間の世界に来訪して,さまざまな行為をし,人々に歓待される神々を一般に来訪神とよぶ。来訪神はいわば異人の一種であり,〈まれびと〉である。われわれは,われわれの住む世界が自己(もしくは自己の仲間たち)と異人という二元的構成をとっているとみなしており,異人に対しては畏敬の観念をもつとともにこれを厚くもてなす異人歓待の観念が発達している。…
※「異人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新