日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノイラミニダーゼ」の意味・わかりやすい解説 ノイラミニダーゼのいらみにだーぜneuraminidase 糖タンパク質や糖脂質などに作用してシアル酸を切り離す酵素である。コレラ菌、ガス壊疽(えそ)菌の培養液やインフルエンザウイルスが強い酵素活性を示す。この酵素は、インフルエンザウイルスによる赤血球凝集反応の研究過程でみいだされ、最初はレセプター破壊酵素とよばれていた。インフルエンザウイルスが赤血球に結合する部位を破壊する酵素という意味である。今日では、コレラ菌の培養液の酵素は結晶化されている。また各種の精製されたノイラミニダーゼは、複合糖質の構造と機能の研究に幅広く役だっている。[村松 喬] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例