日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマアカザ」の意味・わかりやすい解説
ハマアカザ
はまあかざ / 浜藜
[学] Atriplex subcordata Kitagawa
アカザ科(APG分類:ヒユ科)の一年草。全株細かい突起に覆われて粉白を帯び、高さ40~60センチメートル。葉は互生してやや厚く、長さ3~9センチメートル、卵状三角形で先端はとがり、下部は矛状で粗い歯牙(しが)がある。8~10月、穂状花序をつくり、淡緑色花を密生する。雌花の包葉は、果実期に増大して三角形にとがる。種子は1個、扁平(へんぺい)な円形で径3ミリメートル、褐色である。砂浜に生え、本州、北海道、および千島、樺太(からふと)(サハリン)に分布する。若葉は食用とする。
[小林純子 2021年2月17日]