バイアブランカ(読み)ばいあぶらんか(英語表記)Bahía Blanca

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイアブランカ」の意味・わかりやすい解説

バイアブランカ
Bahía Blanca

アルゼンチン中部,ブエノスアイレス州南部の都市。首都ブエノスアイレスの南西約 550km,大西洋のブランカ湾の湾奥に位置する港湾都市。 1828年インディオに対する防衛拠点が建設されたことに始る町で,95年まではヌエバブエノスアイレスと呼ばれた。 84年ブエノスアイレスと結ぶ最初の鉄道が開通してから,商業中心地として発展。特に 20世紀初頭の発展はめざましく,同国のジャーナリスト R.パイロの小説『パゴ・チコ』 (1908) にその様子が描かれている。現在同国有数の港湾都市で,市街地は湾に注ぐナポスタグランデ川を数 kmさかのぼった地点に広がっているが,湾岸および同川沿岸にプエルトベルグラノ,インヘニエロホワイトなどの付属港をもち,パンパス南部の主要港として,小麦羊毛ウシ皮革などを積出す。市内には食肉製粉乳製品,なめし皮などの農畜産物加工業のほか,石油精製,石油化学などの工業が立地し,国立スル大学 (1956) ,図書館,博物館などがある。水運のほか陸上交通の要地でもあり,全国各地からの鉄道,道路が集る。人口 28万 7188 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バイアブランカ」の意味・わかりやすい解説

バイア・ブランカ
ばいあぶらんか
Bahía Blanca

アルゼンチン東部、ブエノス・アイレス州南部にある港湾・工業都市。都市圏人口28万1354(2001)。ブエノス・アイレス市の南方560キロメートルに位置しブランカ湾に面する。鉄道、道路、航空網で国内各地と結ばれ、パンパ南部の農牧畜産品の主要な積出し港である。交通の便を生かした石油化学工業、精油業が盛んで、軍事基地もある。1883年の先住民掃討戦の終結、翌84年の鉄道開通ののち入植が進み、住民の大半がヨーロッパ系白人からなる近代都市に成長した。

[今井圭子]

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