ショッピングセンター(英語表記)shopping center

翻訳|shopping center

デジタル大辞泉 「ショッピングセンター」の意味・読み・例文・類語

ショッピング‐センター(shopping center)

1か所であらゆる買い物ができるように、多数小売店によって計画的につくられた商店街SC

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ショッピングセンター」の意味・読み・例文・類語

ショッピング‐センター

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] shopping center ) 一か所でさまざまな買物ができるように、商店の集合した所。集合型商店街。SC。
    1. [初出の実例]「百貨店と大商店と軒を連ねる銀座はショッピングセンターを形成する」(出典:趣味の風景通信日附印集‐二(1935)〈山本与吉編〉関東)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ショッピングセンター」の意味・わかりやすい解説

ショッピング・センター
shopping center

都市住民の郊外への移動といういわゆるスプロール現象と,さらには自家用車の普及に伴って,第2次大戦後のアメリカで発展した集合型小売商店街。都市近郊に広大な土地を確保し,ドライブイン・シアターなどの施設を設け,百貨店スーパーマーケットなど大規模小売店を核とし,これにチェーンストア,専門店,一般小売店などを集め,ワンストップショッピングone-stop-shopping(1店舗に立ち寄るだけで,必要な商品の購入がすべて可能な買物)が可能なように計画的に形成された大規模な商店街である。大規模なもの(郊外型),中規模なもの(準郊外型),小規模なもの(近隣型)に分けられるが,郊外型では買回り品や専門品,準郊外型では買回り品,近隣型では最寄り品の品ぞろえが中心となる。このショッピング・センターの出現により,都市を離れて郊外に住むようになった消費者は,日常品は近所で済ませ買回り品や専門品はショッピング・センターに行き買物の楽しみを味わうという習慣が定着した。

 日本では本来は目抜通りの商店街を意味し,大資本の攻勢に対抗するため,一般独立小売商が集合して駅ビルや地下街に近代的な街づくりを行ったり共同店舗を建設したのをショッピング・センターと称した。しかしアメリカの影響が及ぶようになると,順次百貨店,スーパーなどビッグ・ストアが核となって開発を進め,これに専門店や一般小売商が入居するというアメリカと同様の形態が発展した。これは,日本でも都市住民の郊外移住が進みマイカー時代が到来したためであり,第2次大戦後の流通革新の結果生じた新しい商店街の形成である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ショッピングセンター」の意味・わかりやすい解説

ショッピング・センター
しょっぴんぐせんたー
shopping center

SCと略示することもある。流通近代化を目ざして多数の小売店が計画的に形成する集合商店街のこと。第二次世界大戦後のアメリカで、都市の郊外化に伴う自家用車による購買行動に適合するため、ワンストップ・ショッピング(1回の駐車で必要な買い物をすべて済ませる)を可能にさせる意図から始まった。日本に導入された初期には、大規模小売店の進出に対抗するため、小規模店が共同して駅ビルや地下街を利用するものが多かったが、漸次、大規模店を核とし、各種専門店や付帯施設を計画的に配置し、総合的サービスを提供するものへと変わってきている。交通の便が最重要条件であることに変わりはない。

 ショッピング・センターには、その商圏(顧客吸収範囲)に応じて、主として専門品と買回り品を扱う大規模都心型、買回り品を中心にする大・中規模郊外型、日用品を主体にする小規模近隣型の3種がある。住宅の郊外移転と生活水準の向上は、日用品を近所で買い、買回り品や専門品を楽しみながら時間をかけて買い求めるという購買慣習を生み、これが新しい商店街を生み出すことになった。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショッピングセンター」の意味・わかりやすい解説

ショッピングセンター
shopping centre

多数の小売・サービス業を集積する商業施設。アメリカで誕生し,ヨーロッパオーストラリア,日本などに波及し,発展しつつある小売商業形態の一つ。百貨店や大手スーパーストアなどを中核にして各種専門店ならびにレジャー施設,サービス関係店,駐車場,映画館などを配し,一つの大きな小売商業サービス集団を計画的に形成し,場合によっては銀行や郵便局なども組み込んだ形にして,地域住民に総合的な商業サービスを供給しようとするもの。産業構造の高度化やこれに伴う人口の都市集中化,さらに多くの問題をかかえ魅力に乏しい既成商店街,大都市周辺での人口ドーナツ化現象,自動車の普及などの諸事情を背景に登場してきたもので,大都市郊外での形成が特に多い。その商圏の大きさによって郊外型大規模ショッピングセンター,準郊外型中規模ショッピングセンター,近隣型小規模ショッピングセンターに分けられる。なお大都市地域においては,都市再開発事業によって,新たなショッピングセンターが形成されることも多い。一方で,価格破壊の流れにのってディスカウント・ストアを核としたパワーセンターも増えてきた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ショッピングセンター」の意味・わかりやすい解説

ショッピング・センター

大規模集合型小売商店街。通常,小売店だけでなく,飲食店や駐車場等のサービス施設を備え,郊外型のものが多い。日本においても,1969年に開発された〈玉川高島屋ショッピング・センター〉を皮切りに,モータリゼーションと郊外化の波に乗って普及した。近年,大規模小売店舗法の運用改善や規制緩和を背景に出店が急増している。
→関連項目カルフール[会社]ショッピング・モールワンストップ・ショッピング

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android