パキスタン地震(読み)パキスタンじしん(英語表記)Pakistan earthquake of 2005

共同通信ニュース用語解説 「パキスタン地震」の解説

パキスタン地震

2005年10月8日、パキスタン北東部を震源に発生したマグニチュード(M)7・6の直下型大地震同国インド領有権を争うカシミール地方に被害が集中した。死者はパキスタンが約7万3千人、インドが約1300人。パキスタンの首都イスラマバードでもビル倒壊し、国際協力機構(JICA)の日本人専門家と2歳の長男死亡した。(イスラマバード共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パキスタン地震」の意味・わかりやすい解説

パキスタン地震
パキスタンじしん
Pakistan earthquake of 2005

2005年10月8日,カシミール地方のパキスタン支配地域からパキスタン北西辺境州カイバル・パクトゥンクワ州)にかけて発生した大地震。発生時刻は午前8時50分。震源はアザドカシミール准州の行政庁所在地ムザファラバードの北東 19km,パキスタンの首都イスラマバードの北北東約 105kmの地点。地震の規模はマグニチュードM)7.6で,インド亜大陸の北方向への大陸移動によって生じた活断層の上に位置するパキスタン北部,インド北部およびアフガニスタンが大きな被害を受けた。最も被害が激しかったのはムザファラバードで,多数の村が壊滅した。インドではジャンム・カシミール州アナントナーグスリナガルなどカシミール地方の多くの都市で,少なくとも 3万2335棟の建物が倒壊。パキスタンのイスラマバード,ラホールなどでも被害が報告された。公式発表によれば,カシミールのパキスタン支配地域とカイバル・パクトゥンクワ州の死者は 7万9000人だが,死者 8万6000人,負傷者 6万9000人以上ともいわれる。インドのジャンム・カシミール州では少なくとも 1350人が死亡し,6266人が負傷。地震のゆれは 1000kmも離れたインド北部のデリー連邦直轄地パンジャブでも感知された。アフガニスタンでは 4人が死亡,14人が負傷と報じられた。家屋を倒壊で失った住民は推計 400万人。建造物が脆弱であったため,被害が大きくなった。

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