地球接近天体の監視観測計画。アメリカのハワイ大学、マサチューセッツ工科大学による共同計画で、ドイツ、イギリス、台湾の大学や研究機関も参加している。Pan-STARRSと表記し、Panoramic Survey Telescope and Rapid Response Systemの略称。4台の口径1.8メートルの望遠鏡により、全天の4分の3の領域を継続的に観測し、地球に衝突するおそれのある小天体の発見や突発的天体現象の発見を目ざす。望遠鏡はハワイのハレアカラ山とマウナ・ケア山に建設される予定であるが、プロトタイプといえるPS1の設置がハレアカラ山頂にすんでおり、2008年から稼動している。2022年時点でPS2も稼動中。一つの望遠鏡に約14億画素のCCD(電荷結合素子)が装備され、視野として3度という大きな画角をもち、24等級までの星を非常に効率よく観測できる。将来的には1か月に4回程度、全天を観測できる予定である。この継続的(時系列)なデータを解析することにより、以下の成果が期待されている。小惑星の発見(とくに地球に近づくおそれのある地球近傍小惑星探査)、彗星(すいせい)の発見、太陽系外縁天体の観測、変光星(とくにセファイド型変光星や食変光星)の観測、Ia型超新星の発見・観測、γ(ガンマ)線バースト天体の残光観測、食検出法などによる太陽系外惑星の発見などである。
2013年の春に肉眼彗星になったパンスターズ彗星(C/2011L4)の発見(2011年6月)で有名になった。
[編集部 2023年7月19日]
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