ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒレアシシギ」の意味・わかりやすい解説
ヒレアシシギ
Phalaropus; phalaropes
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翻訳|phalarope
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鳥綱チドリ目ヒレアシシギ科に属する鳥の総称。この科Phalaropodidaeには3種があり、ユーラシア北部および北アメリカの中部と北部で繁殖し、冬は南へ渡る。日本には2種が旅鳥として春と秋に渡来する。全長20センチメートル前後、嘴(くちばし)は細い。足指にはひれ状の膜があり、泳ぎが巧みである。雌は雄より美しく、抱卵、育雛(いくすう)は雄が行う。渡りのときには、海洋に降りることが多いが、海岸、湖沼、干拓地の水たまり、水田などにも飛来することがある。水面をくるくると回って泳ぎ、水流とともに浮いてくる微生物を食べる。アカエリヒレアシシギは全長約19センチメートル、夏羽は頸(くび)が赤褐色。日本にはほかにハイイロヒレアシシギが渡来する。もう1種のサンショクヒレアシシギは北アメリカで繁殖し、南アメリカまで渡る。
[高野伸二]
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