ビサヤ

百科事典マイペディア 「ビサヤ」の意味・わかりやすい解説

ビサヤ[諸島]【ビサヤ】

フィリピン諸島のルソン,ミンダナオ2島の間に散在する島々総称。Bisayaとも。総面積約6万km2マスバテパナイネグロスサマールセブレイテボホールなどが主要島。歴史的にフィリピンでは最も早くから開けた地域で,人口も多い。住民キリスト教徒で,ビサヤ人と総称されるが,言語的に多く集団に分かれる。

ビサヤ

フィリピンの主要民族の一つで,ビサヤ諸島とくにミンドロ島,ミンダナオ島分布。キリスト教徒。スペインその他の外来文化の影響を強く受け,政治意識も進んでいる。水田耕作,焼畑耕作を行い,漁業も盛ん。ビサヤ語アウストロネシア語族に属する。
→関連項目パラワン[島]フィリピン

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビサヤ」の意味・わかりやすい解説

ビサヤ
びさや
Visaya

フィリピン中部のビサヤ諸島サマル、レイテ、セブ、パナイ、ネグロス、ボホルなど)およびミンダナオ島の一部に住む人々。ビサヤ語はマライ・ポリネシア語族に属し、セブ語(ゼブアノ語)など四つの方言に分かれ、それとともに社会、文化も多少異なるが、いずれも、他のキリスト教徒フィリピン人と同様に、スペイン文化の影響を受けた独特のフィリピン・キリスト教文化を形成している。一般に、ヤシの葉で屋根を葺(ふ)き、木と竹でつくった杭上(こうじょう)家屋に住み、米やトウモロコシ、マニラ麻を栽培し、漁業を行う。換金作物としてサトウキビココナッツを栽培する。しかし最近では、とくにセブ市やイロイロ市などの都市部のビサヤ人の生活は急激に西欧化しつつあり、また多くのビサヤ人がグアム、ハワイ、アメリカ合衆国本土へ移民として出ている。

[板橋作美]

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