ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セブ」の意味・わかりやすい解説
セブ
Cebu
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フィリピン中部、ビサヤ諸島のセブ島東岸の港湾都市。セブ州の州都。人口71万8821(2000)。長くマニラに次ぐ地位にあった都市で、ビサヤ地方の行政、経済、教育、交通の中心をなし、マニラとの間には頻繁に海空の便がある。セブアノ語を母語とする人口は全国第一で全人口の25%を占める。内海に位置するため降水量は少なく、基盤も石灰岩で水田は少ない。食品、セメントなどの工業が市の内外に多い。橋で結ばれているマクタンMactan島には空港があり、輸出加工区が設けられている。1521年世界周航の途次立ち寄ったマジェランは、住民の紛争に介入を試みてマクタン島で戦死した。また1565年から5年間、スペインによる支配の拠点となった。マジェランの十字架やサン・ペドロ要塞(ようさい)などが残されている。付近にはサンゴ礁が多く、そのいくつかは海岸保養地として開発され、日本人の観光客も多い。
[高橋 彰]
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