日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビビアーニ」の意味・わかりやすい解説
ビビアーニ
びびあーに
René Viviani
(1863―1925)
フランスの政治家。アルジェリアに生まれる。パリで弁護士、無所属の社会主義政論家として活躍。1893年下院議員となり、1902年落選したが1906年再選され、1910年以後は上院議員。1902年ごろよりジョレスに協力、『ユマニテ』紙創刊や統一社会党形成を助けた。クレマンソー、ブリアンの両内閣で労働・社会福祉相(1906~1910)に任じ、1913年文相となり、1914年6月、社会共和党の領袖(りょうしゅう)として同党と急進社会党との連立内閣の首相兼外相に就任。同年8月に第一次世界大戦が起こると、同月末に内閣改造を断行し、いわゆる「神聖連合」の実を示した。翌1915年辞職、後継内閣の法相となった。1917年夏、ジョフル元帥とともに渡米し対仏援助を促し、戦後、ブリアンに伴いワシントン会議(1921~1922)でのフランス代表を務めた。
[西海太郎]