ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィールズ」の意味・わかりやすい解説
フィールズ
Fields, W.C.
[没]1946.12.25. カリフォルニア,パサディナ
アメリカ合衆国の喜劇俳優。本名 William Claude Dukenfield。不機嫌でわがままな人物を絶妙の間合いでユーモラスに演じ,チャーリー・チャップリンやバスター・キートンと並んで最も偉大なコメディアンの一人に数えられる。数年がかりで大道芸の技を磨いたのち 18歳で家を出て,3年後にはボードビルショーの花形スターになっていた。1915年からニューヨークのレビュー「ジーグフェルド・フォーリーズ」に参加し,ことばを駆使したユーモアを開拓。ミュージカルコメディ "Poppy"(1923)の演技が批評家から絶賛され,ブロードウェーのトップスターの一人となった。映画デビューは 1915年にさかのぼるが,1930年代に入りマック・セネット監督の短編映画で喜劇役者としての実力を存分に発揮する。長編映画の代表作は,チャールズ・ジョン・ハファム・ディケンズ原作の『孤児ダビド物語』David Copperfield(1935)。50代半ばにして大スターの座に上りつめたが,その数年後,アルコール依存症が原因で体調を崩し,この世を去った。
フィールズ
Fields, Lew
[没]1941.7.20. カリフォルニア,ビバリーヒルズ
アメリカ合衆国のコメディアン。フルネーム Lewis Maurice Fields。貧しいユダヤ系移民の子として生まれ,9歳でジョセフ・ウェーバーと組んでバラエティー・ショーに出演。移民の片言英語のおかしさをいかした芸で人気を博し,1885年劇団を結成,さらにウェーバー・アンド・フィールズ劇場をニューヨークに開設 (1895~1904) ,また単独で1904年フィールズ劇場,1906年ヘラルド・スクエア劇場を開場し,ミュージカル,バーレスクを上演した。(→ウェーバーとフィールズ)
フィールズ
Fields, Dame Gracie
[没]1979.9.27. カプリ島
イギリスの喜劇女優。本名 Grace Stansfield。ミュージック・ホールの芸人として人気があり,夫のアーサー・ピット作のレビュー『ロンドンのタワー氏』で成功を収め,4000回以上のロングランを記録した (1918~25) 。回想録『旅の歌』 Sing As We Go (60) がある。 1979年デイムの称号を受けた。
フィールズ
Fields, James Thomas
[没]1881.4.24. ボストン
アメリカの出版業者,伝記作家,詩人。出版社ティクナー・アンド・フィールズ社を経営,当時の一流作家を数多く世に出した。 1861~71年『アトランティック・マンスリー』誌の編集主幹。主著『詩集』 Poems (1849) ,『ホーソーン伝』 Hawthorne (76) 。
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