日本大百科全書(ニッポニカ) 「フォンデュ」の意味・わかりやすい解説
フォンデュ
ふぉんでゅ
fondue フランス語
溶かしたチーズと白ワインを主材料としたスイスの名物料理。フォンデュ用の調理セット(フォンデュ鍋(なべ)、アルコールランプ付きの台、金串(かなぐし)など)もできていて、風雅な料理である。代表的な作り方を次にあげる。まずフォンデュ鍋の内側にニンニクの断面をこすりつけて香りをつける。グリュイエールチーズのおろしたものを鍋に入れ、白ワインを加え、アルコールランプ台にのせる。絶えずかき混ぜながら加熱してチーズを溶かし、とろりとしたクリーム状にする。キルシュワッサー、ナツメグ、こしょうなどで調味する。別にパンを3センチメートル角に切ってトーストし、別皿に用意する。フォンデュ用の串にパンを刺し、用意してある溶けたチーズを全面につけてからませ、熱いところを食べる。また、ブルゴーニュ地方独特のフォンデュ・ブルギニョン(ミートフォンデュ)は、牛肉を串に刺して油の鍋に差し込み、揚げながら食べる。このフォンデュは、好みのソースや薬味などを添えて味を楽しむ。
[小林文子]