フルブライト(読み)ふるぶらいと(その他表記)James William Fulbright

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フルブライト」の意味・わかりやすい解説

フルブライト
ふるぶらいと
James William Fulbright
(1905―1995)

アメリカ政治家。アーカンソー大学、オックスフォード大学などに学ぶ。1934~1935年にアメリカ司法省反トラスト局に勤めたのち、アーカンソー大学などで教鞭(きょうべん)をとり、1939年同大学学長就任。1942年連邦下院議員。1945年から1975年1月までアーカンソー州選出民主党連邦上院議員。1959年から16年間、上院外交委員長を務め、ハト派議員として活躍。その後、ワシントン弁護士業に従事奨学金による大学院生学者、専門家の交流計画を定めたフルブライト法(1946)の提案者として知られる。これは日米間では1952年(昭和27)に開始され、2005年までに約7000人の日本人が渡米し、約2000人のアメリカ人が来日している。

藤本 博]

『J・W・フルブライト著、平泉渉訳『アメリカ外交批判――力のおごり』(1968・鹿島出版会)』

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改訂新版 世界大百科事典 「フルブライト」の意味・わかりやすい解説

フルブライト
James William Fulbright
生没年:1905-95

アメリカの政治家。ミズーリ州に生まれたが,アーカンソー州で育ち,弁護士から教育者に転向し,アーカンソー大学などで教え,1939年から41年まで同大学学長を務めた。その後政界に転じ,45年から74年まで連邦上院議員に選出され,1949年以降,上院外交委員会のメンバーとして活動し,15年間その委員長を務めた。研究者・学生国際交流のためのフルブライト交流計画創始者として知られる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フルブライト」の意味・わかりやすい解説

フルブライト
Fulbright, James William

[生]1905.4.9. アメリカ,ミズーリ,サムナー
[没]1995.2.9. アメリカ,ワシントンD.C.
アメリカの政治家。アーカンソー大学,オックスフォード大学,ジョージ・ワシントン大学に学んだ。 1936年アーカンソー大学総長。 42年民主党の連邦下院議員。 45年以来 77年の引退までアーカンソー州から連邦上院議員に連続当選した。 46年の「国際教育交換計画」 (フルブライト教育計画 ) の提案者として知られる。 59年2月以来上院外交委員長でハト派の巨頭としてアメリカの外交政策,特に東南アジア,ベトナム政策をきびしく批判した。主著『力のおごり』 Arrogance of Power (1967) 。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「フルブライト」の解説

フルブライト
James William Fulbright

1905~95

アメリカの政治家。民主党員。アーカンソー大学学長をへて政界入り。長く上院議員を務めた。国際的な相互理解の促進を目的に,研究者や学生の学術交流をうたったフルブライト法(1946年)の提案者。上院外交委員長として,1960年代半ば以降ベトナム戦争封じ込め政策の批判に転じ,ジョンソン政権と激しく対立した。なお56年には南部議員として人種共学推進に反対する「南部宣言」に署名している。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「フルブライト」の解説

フルブライト Fulbright, James William

1905-1995 アメリカの政治家。
1905年4月9日生まれ。1939年母校アーカンソー大の学長となる。1943年下院議員(民主党)に当選,1945-74年上院議員。1959年から15年間上院外交委員長をつとめた。1946年研究者,学生らの国際交流のためのフルブライト法を提案したことで知られる(日本から6500人以上が留学)。1975年政界を引退し,弁護士となる。1995年2月9日死去。89歳。ミズーリ州出身。

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百科事典マイペディア 「フルブライト」の意味・わかりやすい解説

フルブライト

米国の政治家。諸大学で法学を講じ1939年アーカンソー大学総長,1943年民主党下院議員,1945年以後上院議員。党内進歩派の有力者で1959年以後上院外交委員長を勤め,ベトナム戦争に批判的であった。1975年引退。→フルブライト交流計画

フルブライト

フルブライト交流計画

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