フーバーダム(読み)ふーばーだむ(英語表記)Hoover Dam

翻訳|Hoover Dam

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フーバーダム」の意味・わかりやすい解説

フーバーダム
Hoover Dam

アメリカ合衆国西部,ブラックキャニオンにあるアーチ型重力式ダムコロラド川下流域の農業灌漑用水,都市供給用水の確保を目的とする計画の一環としてつくられたもので,1930年着工,1936年完成。初めボールダーダム Boulder Damといったが,1947年ハーバート・C.フーバー大統領を記念して現名称に改称された。高さ 221m,長さ 379m,基底部の幅 200m,総貯水量約 383億m3。大規模工事のため業者数社が共同受注し,いわゆるジョイント・ベンチャーのさきがけとなった。また,このダム開発は政府による需要喚起政策としても有名であり,経済不況時における公共事業の有効性が証明された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フーバーダム」の意味・わかりやすい解説

フーバー・ダム
ふーばーだむ
Hoover Dam

アメリカ合衆国西部のコロラド川にある重力式アーチダム。1936年の完成当時、世界最大の規模を誇った。ダムの高さ221メートル、有効貯水量367億立方メートル。西部開発の中核をなした。最大出力135万キロワットの発電インペリアル谷の灌漑(かんがい)、洪水調節航行維持ほかミード湖とよばれる貯水池を中心として6万5000ヘクタールのレクリエーションに適した地帯を形成している。

[石﨑正和

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