ブリッゲン(英語表記)Bryggen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブリッゲン」の意味・わかりやすい解説

ブリッゲン
Bryggen

ノルウェー南西部,ホルダラン県ベルゲンに残る 14世紀ハンザ同盟時代のドイツ商人居留地区。 12~13世紀の海洋時代,天然の良港に恵まれたベルゲンはノルウェーの首都として,またヨーロッパ有数の商業都市として繁栄した。干ダラや塩漬けニシンなどの水産加工品が交易の主要産品であったが,加工に必要な塩の供給地であったドイツの商業都市リューベックが 1241年ハンザ同盟を結成したことにより,ハンザ同盟の力がノルウェーにも及んだ。ノルウェーはこれに危機感をいだき当初その勢力に抵抗するが失敗,ベルゲンにもハンザ同盟の商館が置かれることになった。これによりベルゲンはさらに発展,14世紀半ばにはボーゲン港の東側に面する地区にドイツ人居留地区が設けられ,「ティスクブリッゲン」 (ドイツ埠頭の意) と呼ばれるようになった。倉庫兼住居の木造家屋が立ち並ぶ町並みは,その後2度の大火に見舞われたが,ハンザ博物館をはじめ当時の木造建築群は残っている。 1979年世界遺産の文化遺産に登録。

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