ブリャンスク(その他表記)Bryansk

デジタル大辞泉 「ブリャンスク」の意味・読み・例文・類語

ブリャンスク(Bryansk/Брянск)

ロシア連邦西部、ブリャンスク州都市。同州の州都ベラルーシウクライナとの国境近く、ドニエプル川の支流デスナ川とボルバ川の合流点に位置する。12世紀以前に要塞が築かれたことに起源する。17世紀から18世紀にかけて交易要地として栄え、旧ソ連時代に工業化が進められた。同国有数の鉄道分岐点

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改訂新版 世界大百科事典 「ブリャンスク」の意味・わかりやすい解説

ブリヤンスク
Bryansk

ロシア連邦西部,同名州の州都。デスナ川がボルバ川を合わせる地点にある河港。人口42万4000(2002)。デスナ川左岸の要塞として建設され,はじめはブルイニと称した。14世紀に,リトアニアポーランド領土となったが,1500年イワン3世が奪取し,最終的にモスクワ大公国に編入された。ピョートル大帝期に河港を建設。現在,モスクワスモレンスクなどへの鉄道6路線の分岐点であり,機械製作をはじめとする産業の中心地の一つでもある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブリャンスク」の意味・わかりやすい解説

ブリャンスク
ぶりゃんすく
Брянск/Bryansk

ロシア連邦西部、ブリャンスク州の州都。ボルバ川がデスナ川に流入する地点にある交通の要地で、工業都市。人口46万1100(1999)、41万1798(2012推計)。12世紀から知られるロシアの古い町で、17世紀まで国境の要塞(ようさい)であり、ウクライナ、ポーランドとの交易の中心地であった。工業は19世紀から発展し、レール生産、鉄道車両製造工業などが立地した。ロシア革命(1917)後、各種工業が発展し、機械(ディーゼル機関車、トラクター)、鉄鋼、化学肥料、セメントなどの諸工業が行われている。ロシアの大鉄道分岐点の一つで、7本の線がモスクワ、スモレンスク、キエフ(現、ウクライナのキーウ)、ゴメリ(ベラルーシ)などと連絡している。輸送機械・技術大学、郷土博物館がある。

[中村泰三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブリャンスク」の意味・わかりやすい解説

ブリャンスク
Bryansk

ロシア西部,ブリャンスク州の州都。モスクワの南西約 350km,ボルバ川がデスナ川に流入する地点にある。年代記の 1146年の項に記録されているロシアの古都で,18世紀地元の鉱石と木炭を利用して金属加工業が,19世紀蒸気機関車,車両の製造工場がつくられて発展し,現在,ロシアの主要工業中心地の一つとなっている。主要工業は機械 (ディーゼル機関車,冷凍車,トラクタ) ,鉄鋼,化学肥料,毛織物,縫製,製靴,建設資材などである。輸送機械・技術研究所,郷土博物館がある。6本の鉄道が集る交通の要地で,モスクワ,スモレンスク,オリョールの諸都市や,ベラルーシのゴーメリ,ウクライナのキエフやハリコフなどと連絡している。人口 41万5640(2010)。

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