ブルーマウンテンズ(その他表記)Blue Mountains

デジタル大辞泉 「ブルーマウンテンズ」の意味・読み・例文・類語

ブルー‐マウンテンズ(Blue Mountains)

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州東部の山地グレートディバイディング山脈の一部をなし、シドニーの西約100キロメートルに位置する。ユーカリゴンドワナ大陸起源をもつシダ針葉樹などが生える温帯雨林が広がる。名称は、シドニーからこの山地を見ると青味がかっていることによる。主な町はカトゥーンバ。2000年にブルーマウンテンズ国立公園とその周辺は「グレーターブルーマウンテンズ地域」の名称で世界遺産(自然遺産)に登録された。
ジャマイカ東部を北西から南東に、約50キロメートルにわたって連なる山脈最高峰ブルーマウンテン山ブルーマウンテンコーヒーの産地として知られる。周辺一帯はブルーアンドジョンクロウマウンテンズ国立公園に指定され、世界遺産(複合遺産)に登録されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルーマウンテンズ」の意味・わかりやすい解説

ブルー・マウンテンズ(オーストラリア)
ぶるーまうんてんず
Blue Mountains

オーストラリア南東部、ニュー・サウス・ウェールズ州、シドニー西郊の山地および都市名。山地は、東部高地の一部を構成する台地状の地形で、ブルー山地ともいう。最高点は1093メートルで、垂直に近い急崖(きゅうがい)を伴う深い峡谷が発達する。1789年以来この急崖を越える試みが失敗を重ねたのち、1813年にイギリス人探検家ブラックスランドG. Blaxland(1788―1853)一行が尾根筋を通って西方への横断に成功した。この尾根筋にシドニーから西へ向かう幹線道路・鉄道が通る。名称は、シドニーからこの山地が青く見えるためといわれる。

 ブルー・マウンテンズ市は、この地方の中心都市カトゥンバKatoomba(人口1万7700。1996)などの町が連合して構成する都市で、人口7万4317(2001)。峡谷景観を中心とした観光地としてにぎわっている。

[谷内 達]

世界遺産の登録

ブルー・マウンテンズ国立公園とその周辺が2000年、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「グレーター・ブルー・マウンテンズ地域」として世界遺産の自然遺産に登録された(世界自然遺産)。

[編集部]


ブルー・マウンテンズ(ジャマイカ)
ぶるーまうんてんず
Blue Mountains

西インド諸島、ジャマイカ東部を北西から南東方向に連なる山脈。ブルー山地ともいう。中央アメリカ北部から、キューバ島ジャマイカ島イスパニョーラ島に至る弧状山脈の一部をなす。長さ約48キロメートル。最高峰はブルー・マウンテン山(2256メートル)。山脈の南斜面で栽培されるブルー・マウンテン・コーヒーは高品質で知られ、大部分が日本に輸出されるが、輸出総額に占める割合小さい

[栗原尚子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルーマウンテンズ」の意味・わかりやすい解説

ブルーマウンテンズ
Blue Mountains

オーストラリアニューサウスウェールズ州東部,グレートディバイディング山脈を構成する山地。この山地を越えることにより内陸の開拓が進展したことで知られる。同時にこの山地のカトゥーンバ (シドニーの西 106km) を中心として東西 130kmにわたる連合都市の名称でもあり,山地の急崖や滝の景勝地を生かした観光都市として発展している (→ブルーマウンテンズ国立公園 ) 。人口6万 9435 (1991推計) 。

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